現在起きているインターネットの技術基盤の進化を総称してWeb2.0と呼ぶことがあるという話は何度か触れてきた。国内でも技術系のBlogを呼んでいると「詰まるところ、どういう技術要素、どういう体系に分解されるのか」「それを使って何が出来るのか」という整理や議論を良く見かける。
サービスサイドから見た場合、キー概念は何かというやり取りを諸氏とさせて頂いている。一つ指摘出来るのが、コンテンツの流通単位が小さくなること、マイクロコンテンツ流通が伸びていくだろうというのが緩やかにコンセンサスになりつつある。
同テーマで開催されたSupernova 2005セッションのレポートがKnowledge@Whartonに「What's the Next Big Thing on the Web? It May Be a Small, Simple Thing -- Microformats」というレポートでTechnoratiのTantek ?elikのインタビューとともに掲載されていた。補助線としてお借りしながら考えを整理してみたい。
現状サマライズをあらためて
まず、今起きていることがシンプルに定義されている。
The web could evolve from a collection of loosely linked pages to an enormous database that could be searched and filtered and re-assembled in new ways.
”データベース”と指摘されているのは、XMLを含めたタグ系の技術とWebサービス、オープンAPIあたりをまとめてイメージすると分かりやすい。カタログ的な静的コンテンツを中心としたHTMLから、属性(=メタデータ)が付いた形でファイル出力されるのが普通になってきている。
結果、単純な参照コンテンツとしてウェブのページが存在するのではなく、サービス/機能と結びついていくこととなる。
For example, when someone views information on a web page about an upcoming concert, why can't he instantly add it to his personal calendar? Or when a person's contact information is displayed, why can't it be added to a contact list or cell phone directory with a single click? Sites like LinkedIn and Friendster let their users explore social networks, but the users have to enter the information about the people they know at each web site.
例えば、面白そうなコンサートの情報を見つけるとその場で自分のカレンダーに登録出来る。場合によっては、チケット購入と決済がそのまま行える。友人に開催スケジュールを知らせたりも出来る。
加えて、これらのコンテンツがサーチとRSSを中心にしてサービスを付加させた形で流通し始めている。例えば、先日AmazonがWebサービスの決済に関する特許を取得する動きに出ている。この特許自体が通るかどうかはともかくとして、狙っていることは良く分かる。特にA9も絡めてのコマース周りが主軸として、分散的に存在するWebサービスの利用プラットホームを押さえようとしている。
個別の機能はブラウザの機能になるのか、サイト側の機能になるのか、はたまた別形態になるのかはケースによって分かれていくことだろう。しかし、ローカルPCのソフトや外部のWebサービスをシームレスに使う流れになっていくのは確かな方向性として出てきている。
セマンティックウェブとの違い
後半、インタビュー部分は規格周辺の話が中心となっているが、一点面白い指摘があった。今と昔との違いを端的に示していることから最後に。
In practice, what does that mean? For microformats this means keeping things visible and presentable to the user. That's where microformats differ from the vision of the Semantic Web. The Semantic Web -- capital "S" and capital "W" -- focuses on trying to put semantic information on the web in a machine-readable format. It actually doesn't care about being humanly readable. That's not one of its design centers. With microformats we contrast that by saying, "We want to put semantic information on web primarily so that it can be read by humans. It must be able to be read, edited, viewed and verified by humans -- because of that positive feedback loop I talked about. And, secondarily, we want to also make sure it's readable by machines. That's the big difference.
セマンティックウェブと呼ばれていた頃と今と何が違うのか(今も概念としてはセマンティックウェブの延長上にあるので話がややこしいが)。
「It actually doesn't care about being humanly readable」。以前はコンピューターで処理解釈することを目指して規格がまとめられていたが、現在は人間が何かをすることを目指して作られている。もちろん、生のXMLを普通のブラウザで読むと読めないなどはあるが、フロント側にツールやサービスをかぶせることが強く意識されている。
途中でコンピューターの処理が入るのは、人が見やすく使いやすくするため、人間からのフィードバックを上手く取り込むための手立てと受け取っても良い。
◇
同様の視点で、YahooのMy Webのアプローチがどう展開するのか注目している
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。シーネットネットワークスジャパン および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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