最終更新時刻:2008年10月10日(金) 23時50分

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メディアビジネスのオープンコンテンツ論

公開日時:
2005/02/09 23:57
著者:
渡辺聡

メデイアサイトのオープン化議論については、以前「メディアサイトが読まれなくなる理由とは?」にて取り上げたが、一歩進めた議論をDan Gillmorが(彼自身の動向については「Dan Gillmor、ジャーナリズムの将来を語る」で取り上げた)「Newspapers: Open Your Archives」と題して展開している。書き出しが

One of these days, a newspaper currently charging a premium for access to its article archives will do something bold: It will open the archives to the public -- free of charge but with keyword-based advertising at the margins.

というあたり、John Battelleの論を受けてリレーが行われているかのようである。
 
 
クローズか、オープンか
 
話としては、アーカイブをロックしてコンテンツに課金するよりも、オープン化した方がトラフィック増と広告収入増とが起きてよいのではないのかという流れなのだが、

"I have a feeling that the newspaper industry would be better served by opening up the archives and Googling them (and selling related ads based on keywords entered) than charging for individual searches."

これは実現可能なところから随時実行されていく話として、「もっと大事なことがあるんだ」との指摘がいいポイントに辿り着いている。

perhaps most important, the newspaper will have boosted its long-term place in the community. It will be seen, more than ever, as the authoritative place to go for some kinds of news and information -- because it will have become an information bedrock in this too-transient culture.

この話、良く読むとIBMのパテントオープンと同じ構図になっている。コアになる情報の周りに外部の情報を合わせて情報の系を作り相互依存関係を作らせて安定化させる。permanent linkが大事になるという議論もこのモデルと一旦通ると理解しやすい。

詳細なメカニズムは異なるが、OSなどで起きるロックインの構図と共通項がある。支配的なソフトほど強いロックはかけられないので、あくまでも緩やかな繋がりになるが、それでも、ひとつ定まった形が作られると影響力を持つようになる。
 
 
Dan Gillmor版メディアビジネス五箇条
 
エントリ最後に「もし私がやるのなら・・・」、と施策がまとめられている。

1) Re-publish every article in the archives with a unique URL, outside the pay-wall.
全ての記事にユニークなURLを付記した上で発行しなおし、オープン化する。

2) Leave every new article on the Web at the URL it had upon publication. That's easier.
新しい記事はもれなく、公開し、同様の処置を取る。

3) Encourage the readers to use the archives, with house advertisements, website notices e-mail to local librarians and other ways to get out the word.
読み手に積極的な再利用を促す。

4) Let local bloggers know that you welcome their links, and that you've made the change in part because they need it, too.
地元のBloggerのリンクを快く受け入れ、奨励する。

5) If a local blogger points to your article, use Trackback or other such technology to point back. (But be careful of link spamming.)
トラックバック、もしくは類似の技術でリンクを受け入れる。

URLがユニークでパーマネントであることについては、Blogでコメントを書いたことのある方、ちょっと古いBlogを検索して調べごとをしたことのある方なら身に染みていることだろう。単純な話であるが、情報の”系”を作る際にもハブとなって機能するための基本条件となることから、シンプルな話であるが、じわじわと効果を及ぼすところとなる。

以上五箇条、うち幾つかを実施しているメディアサイトは中堅どころではもう珍しくなくなっている。また、言わずと知れたことであるが、CNET Japanのモデルも含まれてくる。徐々に徐々に転換期に差し掛かっているのだろう。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。シーネットネットワークスジャパン および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。

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