最終更新時刻:2008年8月28日(木) 22時25分

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2004年から2005年へ

公開日時:
2004/12/29 18:29
著者:
渡辺聡

初雪が舞っている。数日寒い日が続くと思っていたら、昼頃から窓の外の風景が白色に包まれた。新年の準備にいそしむ人形長界隈の町の様子を眺めつつ冬支度と年越しの作業に入っている。
 
 
2004年
 
来年の計画をまとめるついでに、総括というほどのものではないが、個人的思いも合わせて2004年を振り返ったりしているのだが、一つはBlogの年だったと言える。本欄の連載が4月から始まったことも私的な思いとしては強い。

年初、もしくは昨年末から急速に始まった大手ISPを含めた各社の新規参入のラッシュは急速な認知とユーザーの獲得に繋がった。新聞、雑誌などのメディアで「Blogってなんだ?」との記事が出始めたのが春から初夏にかけて。ありがたいことに、8月には日経産業に取材頂いて記事になった。

年の後半からは個人ユーザーから法人ユーザーに利用範囲が拡大し、CMSツールとして自社サイトを作り上げるパターン(「コンテクストとコミュニケーション:カレン四家氏インタビュー」)、マーケティングキャンペーンに応用するケース(「Blog、インターネットで広告業界はどう変わるのか?」、「プロモーションチャネルとしてのインターネット・ウェブログ:P&G伊東正明氏インタビュー」、「ビジネスBlogケーススタディ:日産「TIIDA BLOG」の舞台裏」)など先行事例が着々と出てきた。

広告業界の方と意見交換をしていると、メディアのシェアと使われ方がどう変化するか、CGMといったマーケティング手法のトレンド変化(「来るべきメディアの未来:Ad Innovator織田氏インタビュー」)は業界に何をもたらすかが議論され始めている。特に危機感というレベルで真剣にやり取りされているのが米国企業。海外のカンファレンスでのトピックを追うと、テレビCMの死といった切り口で普通にディスカッションが行われている。

今後はウェブ上の情報のリンクのネットワーク構造、情報の伝達経路が解析されることで、どこを突付けばマーケティングの効果が高いのか、それこそ、ティッピングポイントとなるアルファブロガーはどこの誰かというのがある程度可視化されていくことだろう。後述するTechnoratiなどの解析エンジンはこういった新しいウェブの切り方を行うインフラとして伸びていくと考えられる。

変化の起こったタイミングが1〜2年早かったこの動き、環境の違いを乗り越えて日本にも波及するか否かが一つ気になるところだがこれはまた別の機会に。
 
 
2005年
 
そして2005年。既に気配は出ているが、続いてRSSの年になっていくだろうと周囲では良く語られている。HTMLとブラウザが生み出されて急速に普及したときのように、RSS/XMLのデータ量が日に日に増え、各種リーダーや周辺サービスなど、ツールとサービス群の成立する素地が出来てきている。

大きいところでは米Yahooに代表される大手サイトでのオフィシャルサポート(「分散化するインターネットへ、米Yahooの答え」)、ブラウザに標準機能として搭載される動きからTechnorati本国の順調な伸びと世界展開の端緒となるTechnorati Japan開始の報(「Technorati Japan始動」)、RSS広告の市場導入開始(「RSS広告ネットワーク成立の要件」、「RSS広告 / Bloglines Web Services」)などこちらも次々をサービス開発が進められている。カンファレンスでも去年からぼちぼちテーマになっているが、近いところでもIDG World Expoのものでも、コンテンツシンジケーションのアプローチとしてRSSを扱ったカンファレンスが予定されている。

大規模なファイナンス話やM&Aなど、当面は賑やかな領域だろう。
 
 
さて、Blogに戻って。2005年以降どうなっていくのかについて関係者の方とこれまた意見交換をしていると、「淡々と伸びては行くだろうが・・・」という声が耳に入る。どういうことか。

英語圏でBlogが普及し始めた時に、「これは面白い」と感じた要素がある。現場の第一線からの声がリアルタイムで寄せられ、領域ごとに情報交換が為され、まさしくトレンド形成がオープンに行われているのだが、この感覚が日本語Blogを見ているとあまり感じられない。なぜ起きていないかは、市場規模差で10倍ほどと言われる差のために、膨大な情報量野中からクラスター化が起きるような状況に無いこと、元々の文化がオープンコミュニケーションに向いていないことが主だと考えている。

後者については、基礎条件なので日本人のメンタル自体が変わらないことには動きようが無い。ビジネスから見たら環境要因である。先日のJTPAのセミナーでアクシブの宇佐美代表にお会いした際に日米のサーチサービスの違いについても同じような話題が出た。一見同じように見えても同じ方法論でビジネスを展開しても、日本だと上手く行かないというのは確かにある。Blogにしても米国とは違った進化を遂げるだろうと考えており、実際、現時点においてもユーザーの使い方は違いが散見される。

反面、前者については淡々と伸びる市場規模、特に書き手の数が一定数以上に達した際に、クリティカルマスを越えるのかどうかである。この点、9月くらいまでは、頭打ちのシナリオを強く見ていたが、ここ数ヶ月の展開を見ていると、上手い具合に変化が起きる気配も出てきた。一つの象徴事例として捉えているのが、つい先日始まった、グロービス・キャピタルの小林さんのBlogである。

米国でもキャピタリストが書いているBlogはそう多くない。技術者やコンサルタントなどが山のように書いていることと比較すると、従事する人口がそう多くない産業とはいえ、やはり少ない。メディアの情報を見ていても分かるようで良く分からない、こういった領域こそ現場からの声が直接届けられる価値は高い。今後どう展開していくのか注目している。

注目ついでに、決めきれずに居たFPNのアルファブロガーを探せ企画の番外の一つとして、成長株投資の感覚で選出したい。
 

その他、動きのあった領域は多数あるが、それぞれ適時追い追いとしてひとまず筆を置きたい。
 
 
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日ごろ読んでいただいている皆様、改めましてありがとうございます。それでは良い新年を!

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。シーネットネットワークスジャパン および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。

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