前回からずいぶんと間が空いてしまいました。
プロフィールにもあるように、現在学生ということもあり、7月中旬より期末試験とレポートで忙殺されていました。
前回は早稲田大学アントレプレヌール研究会と、シンポジウムについてお伝えいたしました。(開催レポート)
今回は同シンポジウムでビジネスプランの発表グループにもいた、技術開発型ベンチャーついて述べたいと思います。特に以前説明をしました死の谷が技術開発型ベンチャー企業でどのように発生するかについてです。
死の谷の違い
以前IMDの調査(World Competitiveness Yearbook: 世界競争力年間)を用いて、技術と経営の間には「死の谷」が存在していると説明をしました。このときは特に企業規模など種別については特に限定していませんでしたが、技術開発型ベンチャー企業には大企業とは異なる「死の谷」があります。
企業経営に必要なリソースとしてよく、人・物・金・情報の4つが取り上げられます。技術開発型ベンチャー企業では、これらのリソース不足に悩まされることが多々あります。その中でも特に資金不足の問題は日本で多く発生しやすい状況です。このことが起業を阻害する要因にもなっていると考えられます。資金不足が起こる理由は、日本ではまだ担保による融資が中心であり、米国に比べてエンジェル投資家やベンチャーキャピタルが少ないことにあります。
技術開発型ベンチャー企業における「死の谷」
では技術開発型ベンチャー企業において、どのような要因によって資金的な「死の谷」が発生するのでしょうか。
企業の成長段階を基礎研究, 開発・スケールアップ, 市場投入の3つの段階に分けたとき、ベンチャー企業において資金面での「死の谷」が発生するのは、開発・スケールアップの時期が多いといわれています。(下図参照)
この開発・スケールアップは実用化段階の研究開発を行う段階です。資金調達の際にこの段階にかかるコストは算出するのですが、多くの場合は基礎研究に成功しても、この実用化期間が長引きコストショートを起こすことがあります。さらに販売を開始した時に、製品等販売と支払い回収のギャップを理解していなかったため、資金ショートし、倒産する場合も多いのです。
この時期に「死の谷」を発生させないために、
1, ATP(政府の補助政策)
2, SBIR(技術開発支援制度)
3, 事業融資
4, ベンチャーキャピタル
5, エンジェルファンド
6, 自助努力
によって、資金調達をする必要があります。日本の場合にはエンジェルファンドが盛んではないため、それ以外に頼らざるを得ません。
技術開発型ベンチャーのスタートアップ時に起きる、資金的な「死の谷」(資金ショート)の要因として下記等が挙げられます。
1、予想外の会社設立時資金の発生
2、研究開発者を含む人件費や研究所資材支払い
3、販売量が予想を下回る
4、販売量が予想を上回る
1〜3は直感的に理解できるかもしれませんが、4の要因も実は起こりうるのです。上記に挙げた支払いと回収のサイトを理解していないことが主な原因といえます。
上記の技術開発型ベンチャーでの「死の谷」の発生原因を考えると、技術志向になりがちな経営者をサポートする仕組みが重要であることがわかります。具体的には単に投資対象として技術開発型ベンチャー企業に金銭的な支援をするだけではなく、経営特に会計・ファイナンスに関する教育支援をしていく必要があると考えます。
追加レポート:早稲田大学MOT総会
私が所属している早稲田大学ビジネススクールMOTの教授・OB・在校生参加の「早稲田大学MOT総会」が7月23日に開催されました。当日は震度5強の地震が発生して都内の交通網が麻痺をしていたにも関わらず、約90名の参加がありました。当日は研究科長の西村教授の乾杯に始まり、途中チームに分かれてゲーム等が行われました。
我校MOTの在校生とOBは企業等での実務経験が長く、製造業を中心に広い分野で多くの人が現在活躍をしています。今回は卒業年度や業種を超えたコミュニケーションが活発に行われました。中には修業論文や現在携わっている仕事についてかなり突っ込んだディスカッションをしたり、異なる業種の人と話すことによって、新しい発見が会った人も多かったようです。私も以前の仕事で関係していた人などと出会うことができました。
今後早稲田大学MOTは、在校生やOBの交流を積極的に行っていきます。ご興味をもたれた方は、我校が開催するイベント情報等が大学のWebサイトに掲載されますので、ぜひご覧ください。
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。シーネットネットワークスジャパン および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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