JASRACに関しては、「ジャズ喫茶やピアノバーなどに法外な著作権料の支払いを要求している」「収集した著作権料の大半は天下り役人の法外に高い給料や退職金となって消えている」「個人が運営するウェブサイトにまで法外な著作権料を請求して来るJASRACは、CGMの時代に逆行している」「徴収した著作権の分配方法が不透明」などの批判的な意見を見ることが最近多いが、一方では「JASRACが一元管理しているからこそ、(欧米に比べて)日本の着メロビジネスがこれほど急速に立ち上がった」というれっきとした事実もあり、一方的に「JASRAC=悪」とは言い切れない部分があるので難しい。
JASRACに関する批判としては、2005年に「やっぱり雑誌が面白い!!ニュース報道部門賞」を受賞した週刊ダイアモンドの「日本音楽著作権協会(ジャスラック)/使用料1000億円の巨大利権 音楽を食い物にする呆れた実態」がもっとも良く知られているものだが、今でも以下のページから読むことが出来るので、未読の方にはぜひともご一読いただきたい。
http://magazine.yahoo.co.jp/result/index.html
とは言え、JASRACで働く人たちの中にも、文化庁の中にも、今のJASRACのありかたに疑問を持っている人たちもたくさんいるはずで、彼らと一緒に「ネット時代にふさわしい著作権管理のありかた」を模索して行くことは十分可能だと思う。その中で、個別に「ジャズ喫茶が払う著作権料はどのくらいが適切なのか」「個人ブログの替え歌ぐらいに著作権料を請求することが本当に業界にとって良いのか」などの話し合いをしていけば、それぞれの問題に関しての答えを見つけることはそれほど難しいことではないはずだ。
ただし、そういった個別の議論をする前に、まず最初に絶対にしておかなければならないことが一つだけある。「文化庁からJASRACへの天下り」を今後一切禁止し、現状の天下り役人の方々には、ある程度の猶予期間の後すみやかに退任していただくことだ。
ようやく独占禁止法上問題があるとの裁判所の判断が出て、他の著作権管理団体も出来始めたところだが、現状「JASRACが事実上市場を独占している」ことは疑いのない事実である。そんな状態において、監督官庁である文化庁の役人が、管理される側のJASRACに天下りし、一般常識から見ても際立って高い給料をもらい続けているという構造は、明らかな「Conflict of interest状態(=『国民の利害』と『役人個人の利害』が衝突している状態)」であり、うまく行くはずがない。
この手の問題になると、これをモラルの問題にすり替える人がいるが、それは大きな間違いである。人間とはそもそも誰もがとても弱く、99.9%の人は、「自分が天下りすることが出来るかも知れない団体」「自分が世話になった先輩のいる団体」にオオナタを振るうことなどできない。そんな状況に文化庁の役人を置いたまま、「ネット時代にふさわしい著作権管理の手法を考えろ」「JASRACを改革しろ」と命じたところで絶対に無理である。
文化庁の役人に良い仕事をして欲しいのであれば、まずは文化庁からJASRACなどの業界団体への天下りを一切禁止し、彼ら自身の「利害の衝突」を取り払った上で、「国民のために一番良い法律を作る」ように命じるべきである。個別の議論をいくらしたところで、まず一番最初にここを何とかしない限り、「JASRAC問題」を解決することは絶対に出来ないし、「ネット時代にふさわしい著作権の扱い方」を見出すこともできない。
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。シーネットネットワークスジャパン および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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